野球というスポーツは単純で投げて、打って、走って、そして限られたイニングで多くの点数を取ったチームが勝利します。
アマチュアの野球なんかはそんな単純なものものだけで成り立ちますがお金を稼ぐプロ野球ではそうは行きません。
プロ野球選手は残した成績で評価され、それで給料が決まります。
主に評価されるのは野手は打率、打点、ホームラン(以下HR)、盗塁。
投手であれば勝利数、防御率、セーブポイント、ホールドポイント。
一昔前はこれらが評価材料として給料に反映されていました。
ですが!
野球の本場であるアメリカの記者が、統計学的に野球を分析し選手のプレーや試合で取る作戦がどれだけ勝敗に寄与するかをデータ化しました。
今回は打者の入門編ですので、基本的な指標がどういうものかわかりやすく説明します。
打者成績でよく目にするもの
・打率
・ホームラン
・打点
・盗塁
・出塁率
・長打率
とても初歩的な指標ですが、どういう状況であれば記録されたりされなかったりや計算式など細かく説明していきたいと思います!
サクッと読むための目次
打率とは
打率とはその打者がどれだけの確率でヒットを打っているかというのを表す指標です。
当然高ければ高いほど優秀な打者となります。
一般的には3割が好打者の基準としてよく語られ、ここを目標にする打者が多くいます。
この打率の求め方が
打率=安打÷打数
となります。
打数と打席は違い、打席というのは打席に立った純粋な回数で打数はバントや犠牲フライなどの犠牲アウトや、フォアボール、デッドボールは含めません。
またこの打率でトップは首位打者という賞をもらえるのですが、そのためには総試合数に応じた規定打席数をクリアしなければいけません。
その基準は総試合数×3.1となります。
主要打撃3部門(打率・HR・打点)で打率のみが規定打席に到達しなければランキングに入ることができません。
しかしまだ日本プロ野球で1度もないことですが規定打席に到達せずとも首位打者を取る方法があります。
それは仮に規定打席までの残りの打席で全て凡退したとしても2位の打率より上回っていた場合、規定により首位打者となることができるそうです。
今年オリックスの吉田選手にその規定が適応されそうでしたが、なんとか怪我から復帰したので規定打席に到達できそうです!
日本プロ野球において歴代最高打率は1986年の阪神バース選手の.389という異次元の打率です。
ホームランとは
これは説明するまでもなさそうですが一応しておきます 笑
ホームランとは打球が一度も地面に触れることなくフェアゾーン内で定められたフェンスなどを超えた場合、もしくは守備側の野手によるエラーを伴わずに打者がホームまで帰ってきた場合です。
また、例えばフェンスギリギリでエラーとみなされずに野手のグラブや体に当たってフェンスを超えた場合はホームランですが、明らかなエラーで超えた場合はエラーでありホームランにはなりません。
日本プロ野球においてホームランの最多記録は2013年のバレンティン選手の60本です。
打点とは
打点が記録される場合
打点は打者がヒット、バント、犠牲フライ、内野ゴロ、満塁時にフォアボール、デッドボール、打撃妨害、走塁妨害で打者が1塁に進むことができて、塁上にいたランナーがホームに返った場合に打点が記録されます。
またもちろんホームランでも打点1が記録されます。
打点が記録されない場合
・野手のエラーによって走者がホームに生還した場合
・併殺打の場合(打者に併殺打の記録がつかないダブルプレーは打点がつく)
打点が多い選手をクラッチヒッターと呼び、90打点以上がその目安となっています
シーズンの打点の最高記録は1950年の松竹ロビンスの小鶴誠選手の161打点です。
これを超えるバッターは現れそうでなかなか現れないと思います。
盗塁とは
盗塁とは各塁のランナーが投手の投球時にスタートし、次の塁を狙う戦術です。
この盗塁については大きく点差がついている場合に行うと侮辱行為となり、報復行為を受ける場合などがありますのでその辺りも解説していきます。
盗塁が記録される場合
投手の投球が打者に到達するよりも早くランナーが次の瑠依にスタートを切っていた場合は盗塁が記録されます。
盗塁が記録されない場合
・先述の記録される場合の状況でもキャッチャー(相手の守備陣)がランナーをアウトにする意思がない場合。
・2人以上の走者が同時に盗塁を試みて、そのうち1人がアウトになればアウトになっていないランナーは野手選択による進塁記録とされ盗塁は記録されない。
盗塁の損益分岐点
盗塁は多ければ多いほどいいですが、肝心なのはその成功率です。
成功すればランナーを先に進めるランナーを先に進めることができますが、失敗すればランナーを失う上にアウトカウントもひとつ増えてしまうリスキーな作戦です。
この中で盗塁数よりも盗塁成功率の価値に着目することが増えました。
この盗塁成功率が7割を切るようならチームに不利益を与え、それ以上ならば価値があるとデータで証明されており、それを盗塁の損益分岐点と言います。
また盗塁数に関しては盗塁死も加味した数で盗塁王を決めるべきとする声もあり、それを元阪神タイガースの赤星選手が唱えたことで赤星式盗塁と言いその計算式は
赤星式盗塁=盗塁−盗塁死×2
で求められます。
大差のついた試合での盗塁はご法度
プロ野球には不文律というものがあります。
盗塁にも不文律があり、大差のついている試合で盗塁を行うことは相手に対する侮辱行為と取られ、報復行為を受けることがあります。
大差の基準ですが、一般的には試合終盤の6点差で盗塁を行うと良く思われません。
しかしこの不文律も近年ではそこまで意識されていないように感じますが、まだやはり一部ではその風潮は残っています。
そもそも何点差がつこうが全力でプレーするのがプロであり、お金を払って見にきているファンの前で手抜きは許されません。
侮辱行為というならその点差がついたときに降参して試合終了にしてしまった方がいいと個人的には思いますね。
出塁率とは
出塁率とは安打、四球、死球で出塁した数の合計と打数、四球、死球、犠牲フライをの合計を割った指標です。
一昔前までは打率の方が注目されていましたが、あらゆるデータが注目されていくにあたり出塁率は打率よりも得点に結びつく要素が強いと認識され、その価値が高まっています。
ちなみに犠牲フライが四死球を上回る場合、出塁率が打率を下回る場合が理論上はありえますが現実では起きることはないでしょう。
長打率とは
長打率は1打数あたりの塁打数の平均値を表します。
塁打は
・単打=1
・二塁打=2
・三塁打=3
・本塁打=4
となり計算式が
長打率=塁打数÷打数
となります。
したがって1打数1安打1本塁打の選手の長打率は4.000となります!
シーズンの歴代最高長打率は2013年バレンティン選手の.779です
まとめ
以上が打者の指標入門編でした!
今回の指標は比較的目にすることが多いものなのでしっかりと内容を理解して説明できるようになればいつか役立つ日が来るかもしれません^^
では!